近年の開業の動向として、スタート時から比較的早い段階で経営難に直面する先生
方の悩みをお聞きする機会が非常に多くなってきました。こういった状況に直面し
ないためにも、今後ますます求められる要素や、必要不可欠な備えと取り組みをお
伝えいたします。
このような開業は失敗する!
どの分野であっても発展を遂げるためには必ず進化することが必要となります。
時代の流れに沿わない旧態依然のままのスタートが、そもそもの失敗の原因に
なっているケースが多く見受けられます。
- 失敗の代表例
- 保険治療100%の運営
- 来院患者数に頼る経営
- 広告への低意識
- サービス安価提供
ほんの10年ほど前であれば何ら疑問など持たなかったこの形態は、既に飽和状態に
あるこの業界において他院との区別が全くつかず、ただ単に整骨院数総数を増加した
だけにすぎない状況を招いています。
- 保険請求の内容
- 同一患者頻繁来院
- 部位転がし
- 慰安施術
更には、今後ますます厳格化される保険の取り扱いに対し、正しくルールを守ってい
ない者への罰則は当然ながら、コンプライアンスの徹底が問われ、公正モラルが強く
要求される業界になります。
こんな想像していませんか?
- ★開業すれば必ず患者が来院する
- ★来院すれば必ず満足してもらえる
- ★その患者が必ず口コミしてくれる
- ★評判を聞いた患者が必ず訪問する
今の時代にありえません!
〈 全国総数はコンビニの数とほぼ同じ 〉
こんな二昔前の状況を想定して開業を進めてしまうと
老若男女誰でもをターゲットにするのではなく、より具体的かつ絞り込んだ層への
展開が有効的です。開業しようとするその地域の対象となる患者は、今の通院で満
足していて転院を求めていない可能性も十分あり、そもそも新たな整骨院の誕生を
待ち望んでいるわけでない確率のほうが高く、よほどの取り組みをしなければ、市
場に必要のない施術所となってしまいます。
今通っている院に特別不満があるわけではないけど、どうしても新しい整骨院で気
になる内容( メニュー )があるなど、魅力自体を打ち出せているかどうかが、今後
の経営に大きく関わってきます。患者が来院する理由・したくなる理由は、こちら
から与えてあげないといけません。待っていれば勝手に患者が来院する昔と異なり
、想像していたことと違う現実に、困惑される開業者が多くいらっしゃいます。
治療技術や患者と接する話術に自信を持って、それを最大の自身の魅力と捉え開業
する方が多いですが、実はその差は患者側には違いの分からない、区別のつかない
要素であることに気づかれていない方が多いのも事実です。患者にとってはもっと
シンプルに違いを感じ取れる方が響きやすく、その点では設備環境の充実はもっと
も魅力を引き出しやすくさせ、またその内容をしっかりと伝えられている広告宣伝
のクオリティが高いほど、影響力は大きく変わってきます。
治療技術や患者と接する話術に自信を持って、それを最大の自身の魅力と捉え開業
する方が多いですが、実はその差は患者側には違いの分からない、区別のつかない
要素であることに気づかれていない方が多いのも事実です。患者にとってはもっと
シンプルに違いを感じ取れる方が響きやすく、その点では設備環境の充実はもっと
も魅力を引き出しやすくさせ、またその内容をしっかりと伝えられている広告宣伝
のクオリティが高いほど、影響力は大きく変わってきます。
準備段階から差が出る取り組みの違い
できるだけお金はかけずに開業する希望に加え借金も避けたいため、わずかな自己資金でのみの計画。
創業時は借入のチャンス。可能なかぎり金融機関からも借り、運用に生かす計画。
設備も広告もみすぼらしく、計画通りの患者数も未達成。運転資金はすぐに底状態になるも、立て直しに時間も資金もかかるため、結局は八方塞がりに。
当初の計画通りとまではいかなかったものの、少しづつの進展は感じ取れる状況。運転資金の余裕は気持ちのゆとりにも繋がるため、業務に集中できやすい。
勤務時代の流れに引き継ぎ、独立後も同じく保険のみでの運営を計画。
適応に対しては保険を使用し、慢性や整体などのメニューを自費展開に。
想定をはるかに下回る来院数のため、一人あたりの単価計算では大きく赤字に。提案材料もないため、来院をひたすら願う日々が続く。
一日あたりの来院数は少なくとも、合わせた自費メニューの窓口売り上げのおかげでなんとか及第点に。紹介に繋がる取り組みも功を奏して、手ごたえを感じだす時期に。
新聞折込やポスティングを想定し、紙媒体の宣伝で告知。
内・外装工事の段階からSNSを使用し広告を展開。ネット集客を重視し、HPにもコストをかけ注力。
紙媒体の広告は反響がかなり低く、継続した打ち込みが必要となる傾向が強く、すぐに反応が出るケースはかなり稀なのが実情。
施術所の看板の規制が厳しいため、院の特性を謳う事が難しい。そのため、HPでの打ち出しは事細かく表示しやすいため、距離感を近づける効果も高く、問い合わせ件数は安定しがち。
A院の例は実は非常に多く、これまでもそうだったから間違いがないと思い込んで失敗するケースの特徴です。これは開業前にいくらお伝えしてもなかなか理解していただけず、実際にスタートして直面しないと分かっていただけない現状が存在するのも事実です。
近年の開業の中で、一日の来院数が15人に達しない施設が非常に多く見受けられます。整骨院経営は治療技術だけでは成り立たない時代に随分と前から突入しています。あらゆる情報を駆使し、伝えていく技能やセンスを磨いている施設は波及しやすい傾向にあり、結果として自院のブランディングが確立し、他院との差別化ができあがっているのが伺えます。自身の最大限の強みは何なのか?期待を感じられる魅力を備えた言葉と映像で、わかりやすくしっかり伝えていくことは、最低限の経営戦略であると判断します。提供するものは技術であったとしても、それを購入する動機は期待値でしかありません。他のどこの院よりも、ここに通った方が絶対に自分にプラスになる!と思ってもらうための仕掛けや見せ方を盛り込んでみてはいかがでしょうか?
セラピの開業相談では、これまでに携わった2000以上の開業経験を基に、ご自身の強みを生かした戦略をご提案いたします。経営を見越したスタートラインに立つことで、大きく戦況は変わってきます。